Space Archeology(chair)
太陽系第三惑星には大規模な文明の跡が数多く残り、かつてこの星に知的生命体が暮らしていたものとして日々研究が進められている。今回我々は調査チームの情報をもとに、彼らの道具の一種である椅子の再現に挑戦した。椅子の形態は多種多様であり、その全容を掴むことは困難を極めたが、椅子について知ることは、彼らの暮らしを知る大きな手がかりになると期待されている。
コラージュやワードサラダにみられるような成立しているが不自然なものの面白さに着目し、それをテーマに椅子を制作した。私はこれらの事象の特徴は、文脈から切り離されて再構成されることだと解釈し、それを椅子で行うために、椅子の要素を分解し、くじ引きによって採用する要素をランダムに決め、出てきた要素を言葉の範囲内で自由に解釈した。その結果、人間のための道具である椅子から、人間の要素が抜け落ちたモノが出来上がった。これらの成果物は、椅子の外見的な条件を一応満たし、(座りづらいが)座ることもできるが、絶対に椅子としては不正解である
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